「格安メガネ」の格安のウラ側~2プライス 3プライス大反響!~
昔は、いくらメガネが必需品の人であっても、毎年のように、メガネを買うなんてことはなかったでしょう。
ひと昔のメガネの値段は高く、通常で3万円くらい、場合によっては6~7万円もする高価なモノもありました。もちろん、今もありますが・・・。
今考えてみると、お洒落なモノが少なかったような感じがします。
でも、最近はお洒落なデザインが増え、それで最近のメガネブームに火をつけて、しかも、なんたって5000円、7000円、あるいは9000円の2プライスや3プライスの格安メガネ店の増えてきたのが大きいです。
その火付け役となっているのが「JINS(ジンズ)」で国内外に346店舗を展開するこの業界トップクラスです。そのほか「Zoff(ゾフ)」などが有名です。
今までは、メガネを避けてコンタクト使用に固執していた人たちが、メガネ使用に戻ってきたり、メガネ不要の人も伊達メガネを身に着けたりして、メガネをファッションアイテムの一つとして「このくらいの値段なら」と着る洋服に合わせていくつもメガネを買い揃えて楽しむ若者連中が増えてきました。
一番安いクラスの5000円のメガネでさえ、豊富な種類があって楽しいし、業界の中には2000円のメガネを作れる店も登場しています。
なぜ、これほどまでに安く提供できるのか?
それは、デザイン・企画から製造、小売までを一括管理するやり方を採用しているのがまず一つです。
この手法は「SPA(製造型小売業)」といって、「ユニクロ」や「ニトリ」「無印良品」などが採用しているビジネスモデルで、消費者のニーズやウォンツを移り変わりを的確に掴むことができて、それらを迅速に製品に反映させられ、在庫のコントロールが行いやすいなどのメリットがあります。
レンズはアジア一のメガネ大国といわれる韓国製を使い、フレームは自社でデザインして、人件費が安い中国へ大量発注します。
フレームの素材は、主にプラスチック樹脂が使われることが多いので、超軽量でデザインのバリエーションも増やしやすいメリットがあります。
格安5000円メガネの原価を見てみます。まず、レンズが2枚(両目)で450円程度、フレームは450円~500円。これに組み立て費を加えての原価は1200円~1400円くらいだといわれています。ここに、人件費や店舗家賃、光熱費などを加えて、5000円程度の販売価格で売られているのです。
さらに、リピーターの獲得を狙っての初回購入割引をとっている店舗も多いです。
人件費に関しては、各店舗で社員は1人、あとはすべてアルバイトを使うやり方をとり、視力測定やレンズ取り付け加工も最新設備を導入してすべてを自動化を果たしています。
こうすることで、原価を除く販売コストは既存の大手店の1/4程度に抑えることができて、徹底して「安さ」で勝負しています。
安い原価で大量に生産して、人件費や広告宣伝費を極力削減して大量に売る。いわゆる「薄利多売の原則」を貫くのが、格安メガネ店のスタンスなのです。
<一店舗あたりの年間販売本数>
〇格安チェーン店・・・約20000本⇒平均5000円で大量販売。
〇既存の老舗店・・・・約3500本⇒平均20000円~30000円で少数販売。
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最終更新日:2020/09/03