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自己破産とは何か?

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■自己破産とは?その特徴とは?

 

<とりあえず債務整理初心者の方がおさえておくべき視点>
「自己破産」とは、裁判所を通じて、破産者の換価処分可能な財産を借金の返済に充てて(比例配当)、それでも返済しきれない負債・借金が残ったとしてもその返済は免責される手続をいいます。免責というのは、誤解を恐れず分かりやすくいえば借金を帳消しチャラにする手続きのことです。持っている財産の配当処分だけで借金の全額返済に満たなくても自己破産で借金は免責されているわけですから、債権者は更なる借金返済請求できないことになります。

 

任意整理・個人再生・自己破産の3者比較表

「自己破産」とは、借金がもはや支払い不能に陥っていて、今後いくら借金を減額していっても返済が不可能な場合の最終の債務整理方法です。

「自己破産」の最終目的は法律でもって借金を今後返済しなくていい、すなわち免責にすることです。そして、苦しめられた借金から困窮者を救済し、新たな環境で人生を再起動させる機会を与えることを目的とする国の制度です。

「任意整理」も「個人再生」も借金額を減額することはあっても、借金をゼロ、つまり免責にすることはできません。

でも「自己破産」は借金を免責にするのです!今後は債権者から返済請求があっても一切拒否できる手続きなのです。

この手続を「免責手続」といいます。

言ってしまえば、借金が何億、何十億あろうと免責になるわけですから、その免責の効果は凄いものです。

ところで、この「免責」という言葉は、読んで字の如く「責任を免れる」という意味で、決して借金がゼロになるわけではありません。借金は残るんだけど、その返済する責任を免れるという意味です。裁判所に「借金はまだあるけれど、その借金は今後返さなくてもいいよ!」というお墨付きをもらうということです。

でも「免責」の意味をちゃんと理解したうえで、わかりやすく、借金がゼロになると言っているだけです。

 「借金自体がなくなるわけではないけれど、借りたお金を返さなくていい」

もちろん、免責されるにはクリアーすべき条件、ハードルがあります。その一つに免責不許可事由に当たらないことです。これについては後述します。

まず、借金が免責になる条件は、破産者が自己破産当時に価値ある財産を持っていたら、その大方の財産(国内外を問わず)は没収されて「破産財団」を構成して、裁判所によって選任された「破産管財人」によって換価処分されて、各債権者に各々がもっている債権額に応じて平等・公平に比例配当されていくということです(債権者平等の原則が働く下記に掲げる関連記事を参照)。

もっている財産は処分されるということです。

この手続を「破産手続」といいます。

自己破産(個人破産)の場合は、この「破産手続」と「免責手続」の二つの手続で進められていきます。

「破産手続」によって、手持ちの財産が各債権者に比例配当されていきます。それでも各債権者が持っている債権額に満たなくて請求できる貸金がまだあっても(債務者側から言うと借金が残ってしまっても)、もはや「免責手続」の効果で請求できません。

この「免責手続」があることが「自己破産(個人破産)」の真骨頂であり、他の債務整理の手法(任意整理・個人再生)にはない大きな特徴といえます。

以上を述べたことをもって「自己破産」を簡単にいうと

「自分の手持ち価値ある財産を失いますが(破産手続)、借金はゼロになる、仮に借金が残ってしまってもその返済する必要はなく免除してもらう(免責手続)」手続をいいます。

「破産財団」とは、自己破産手続き開始決定時に破産管財人が管理・換価処分することになる破産者の財産の総体をいう。不動産・動産などの物だけではなく、金銭の請求権などの債権、著作権などの無形の権利など、または金銭的に換価できるのであれば、権利とはいえないノウハウなども幅広く含まれる
「換価処分」とは、対象物の価値を金額に見積もって現金化するということです。

 

■自由財産を設ける理由

 
もっとも、債務者が持っている財産には換価処分する価値があるからと言って、全てがすべて各債権者へ配当されるわけではありません。

いくら免責手続で借金が実質ゼロになるとはいえ、破産者を全くの無一文からスタートさせるわけにはいきません。

破産者のこれからの暮らし向きを考えた場合、一定の財産の保有を認めて、それらを自由に使えることで、自己破産後の日常の生活を維持継続させて、ひいては将来に向かって健全な経済生活ができる機会を与えなければなりません。その保有がゆるされる一定の財産を「自由財産」といいます。

具体的にいうと、

まず「自由財産」といわれるものは下記の4つがあります

〇「99万円以下の現金」・・・・・・・・(破産法34条3項1号)
〇「差し押さえ禁止財産」・・・・・・・(破産法34条3項2号)
〇「新得財産」・・・・・・・・・・・・(破産法34条1項の反対解釈)
〇「自由財産の拡張」・・・・・・・(破産法34条4項)
※具体的な形で法律で定められている「自由財産」は、上から3番目までです。4番目はこれも条文はありますが、非常に抽象的な言い回しをしていてその解釈に任されています。

4つ目の「拡張された自由財産」というのは、破産者の個々の事情を鑑み、その必要性から裁判所の運用・許可によって「自由財産」と認められたものがあります。それは自由財産の拡張として、下記に列挙しているものがそれにあたります。

~自由財産の拡張~
〇評価額が20万円以下の自動車
〇残高が20万円以下の預貯金
〇20万円以下の保険の解約返戻金
〇将来支払見込額の8分の1相当額が20万円以下である退職金債権
〇将来支払見込み額の8分の1相当額が20万円を超える場合は退職金債権の8分の7
「自由財産の拡張には、上記の類型化されたものと、破産者個々の主張立証によって自由財産として認められるものがあります。

「自由財産」については下記の関連記事を参照してください。

なお、法律上の「自由財産」で、99万円以下の「現金」とは、銀行に預けている「預貯金」ではなく手元にある「現金」のことを指します。

この「自己破産」をするには、裁判所に自己破産の申立てを行う必要です。この点で「個人再生」と同じです。
 

■自己破産手続の「構造」

 
さて、以上を述べたことを念頭において「自己破産」手続を少し詳しく見てみます。

すでに述べたように、自己破産(個人破産)場合、「破産手続」と「免責手続」の二つの手続が必要です。

〇「破産手続」は、先にも触れましたが、債務者がもっている財産を破産財団として、破産管財人が管理・換価処分して、それによって得た金銭を各債権者に平等・公平に弁済または配当するという手続です。

〇「免責手続」は、今回の記事の冒頭に述べた、破産者の借金を免責にする手続です。

個人ではない、会社などの法人が破産した場合は、その法人はこの世からなくなってしまうわけですから、債務も当然消滅するので、借金実質ゼロにする「免責手続」なんてことは不要です。

でも、個人の場合は人間ですから、破産したからといって、この世からいなくなってしまうわけではありません。
自己破産した後も人は生きていかなければなりません。生活をしていかなければならないのです。

だからこそ、人生の再スタートを切るためには、借金チャラ、つまり借金を実質ゼロにする「免責手続」がどうしても必要となってくるのです。

したがって、自己破産(個人破産)の場合「破産手続」とは別に「免責手続」が進められ、そこで裁判所が免責許可を得られれば、それによって初めて借金の返済義務が免除されるのです。つまり、借金実質ゼロとなるのです。

つまり、先にも触れましたが「破産手続」で破産者が持っていた財産を没収し換価処分し、各債権者への弁済、比例配分を通じて清算しても、債権者の債権額すべてを満たせず、債務が残ったとしても「免責手続」で強制的に債務実質ゼロ、つまり借金実質ゼロにしてしまうということです。

破産には「人」が破産する場合と「法人などの団体(会社・企業など)」が破産する場合の2つが考えられます。でも「人」の場合は「団体」とは違って破産したとしてもこれからずっと生きていかなければなりません! 「団体」のようにこの世からなくなっても仕方がないというわけにはいかないのです。だからこそ「自己破産」には「免責手続」と「自由財産」があるのです。

この「破産手続」と「免責手続」は理論上はそれぞれ別個の手続ですが、現実は同一手続内で同時進行するのが通常です。だから両者は一体の手続といってよいでしょう。

ところで、「破産手続」には、さらに「破産管財(管財事件)」と「同時廃止」の二つの手続があります。

「破産管財(管財事件)」手続とは、裁判所が破産手続開始決定と同時に破産管財人を選任して、その破産管財人が破産者の財産を調査した上で、金銭的価値ある財産があれば換価処分し各債権者に比例配当をする手続をいいます。

破産管財人が破産者の財産を調査した結果、債権者に「比例配当するほどの価値ある財産が無いと判断した場合には、比例配当をせずに破産手続は終了廃止となります。これを「異時廃止」手続といいます。

「同時廃止」手続とは、破産管財人が調査するまでもなく
最初から債権者に弁済・配当するほどの価値ある財産が明らかにない場合は、わざわざ破産管財人を選任するようなことはせずに、破産手続開始決定と同時に破産廃止決定をするという手続をいいます。

破産手続き

 

■ 自己破産の効果の制限と自己破産でも「必要な支払」

 
それから「自己破産」の効果として「通信秘密の制限」「住居の制限」があります。

「破産手続」をしている期間は、郵便物を破内容をチェックがあります。
また、裁判所の許可がなければ転居を行うことが出来ません。長期の旅行に出かけることも出来ません。なお、これらの制限は同時廃止には適用されません。

いくら支払義務免除の「自己破産」であっても支払わなければいけないお金があります。
それは「税金、健康保険、国民年金、損害賠償金、養育費、下水道利用料金など」です。
 

■ 自己破産での免責不許可事由

 
「任意整理」「個人再生」は、借金をした経緯は問題としませんが、「自己破産」の場合は、借金をした経緯が、下記のような場合は・・・・

『ギャンブル、投資・投機行為、飲食代などの交際費、その他の遊興費』といったものは、免責が認められない可能性があります。

この場合は、原則は免責が認められません。

「破産手続」は進められていきますが「免責手続」は認められないということです。
こうなってしまったら、単なる破産者とし借金を返済しなければならないことになります。こうなってしまうと最悪です!
免責が認められない「自己破産」なんて、それこそ人生の終わりといってもいいかもしれません。

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「自己破産」は、手続き費用さえ払えば、誰でも自己破産ができるとはいえません。

自己破産の申請が行えるのは借金の返済が不可能となった場合のみ、いくら借金を減額しても返済が著しく困難な状況のみです。

や借金の額、収入源の有無、程度、安定性、持っている資産などを調べられて総合的に判断されるものになります。

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公開日:
最終更新日:2020/08/06